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2007年6月 6日 (水)

真夏の夜の夢、のまた夢の夜

ファックスを初めて見たときの事を思い出した。自由が丘の塾で。ジーという音と共に文字の書かれた文章が機会の口から出て来た。受付の女の人がその用紙を手に取り、「不思議でしょう?これ、今都立大学から送られてきたのよ。」姉妹塾のことだ。一体、一枚の紙に書かれているものが、どうやってこっちに一瞬で届くのだろう?でも、そんな疑問はもはや持たない。当然のように毎日ファックスを送り、受信する。テレビをつければ、目の前に、どこか別の空間で行動している人が見える。画面の裏にたくさんの小人が居るわけではない。スカイプを立ち上げれば、地球の裏側にいる人と、まるで目の前にいるかのように自然に、他愛もない会話がでるし、同時に相手を画面で眺めることもできる。昔、テレビ電話なんて、夢のまた夢よね、と憧れて終わるかと思っていたのが現実になっている。どんなにロジカルに考えたとしてもあり得ないはずのことが、時が経つとあり得ることになるのだ。ロジックとは、時代によって少しずつ変わる物なのかもしれない、なんて言ったら、デカルトは腰を抜かすかな?未来は、もしかしたら全く違ったロジックでものを考えるようになるのかもしれない。デイヴィッド・リンチの新作(!)『インランド・エンパイア』は、そんな予感がする作品だった。「ありえない」とされているストーリーの展開、何かがズレているような会話、主人公が全く別の人になっている異様さ。でも、いつの間にか、特に今までリンチの作品に一度でも魅了された人ならば必ず、ミステリアスなこの世界に崇高なものを感じて、訳の分からないまま引き込まれてゆく。夢のまた夢のような魅力に。ワインは、ビオディナミを是非。真夏の妖艶な夜に、ロジックではありえない造り方をしているワインの、独特な味わいを楽しんでみたい。畑に水晶をばらまくこともあるのだそうだから!(by Anne)

インランド・エンパイア
『インランド・エンパイア』。監督:デイヴィッド・リンチ。7月恵比寿カーデンシネマにて公開。同時期にアニエス・ベーによる『インランド・エンパイア写真展』も、青山店にて開催される。配給:角川映画。

ドメーヌ・ニヴェ・ガリニエ
『ドメーヌ・ニヴェ・ガリニエ 2003』。ヴィノスやまざき渋谷店にて2880円。ビオディナミのワインは独特の香りと味わいがあるけれど、これは南仏のものだから比較的まろやかで飲みやすい。左下にはちゃんとエコマークが。

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