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2007年12月13日 (木)

私は作家なんだから!/その1

先日、たまに私のブログを覗いて下さる方にお会いしたら、「だいたい食べ物の事と、飲み物の事と、あと怒ってる話、だよね」と、おっしゃった。ええ、ええ、と頷いたものの、そんなに怒ってる話が多いかしら、と気になり出した。そもそも私の趣味である映画鑑賞と愛飲するワインの話をたくさんしようと始めたブログだったのだが、怒ってる話が多いとなると、最初の趣旨から随分とズレちゃうことになる。でも、ズレてしまうことは大したことではない。心配になったのは、私の人間性だ。やっぱり私は怒ってばかりいる感じの悪い人間なのかもしれないと。でも、そこで落ち込まないための、図々しい言い訳を思いついた。映画『ゆれる』の、あの鋭い洞察力とチャミーングな容姿を兼ね備えた西川美和監督がこんな事を言っていた。「私は、喜怒哀楽の中で、圧倒的に『怒』の割合が大きいですね」と。それを聞いた時、別に彼女の人間性を疑ったりはしなかったし、むしろその怒りのパワーがあんな素晴らしいシナリオを生んだんだ、クリエーションにはアングリーであることが大切だ、と思ったのだ。そうそう、だから私も怒ってたっていいのだー!だって、彼女と同じく、私は作家なんだから!
なんて大声で言ってみたいものだが、本当は、私は作家ではなく、作家の卵の卵の卵の…卵なのだ。「私は作家なんだから!」とここに書いただけでも、恥ずかしくてドキドキしてきた。みなさん、聞き(読み)流してください。しかし、一回だけ、大声でそう言ったことがある。今年の秋の台風で、軽井沢の庭に倒れた木々を業者さんに片付けてもらうことになった時のこと。電話で軽井沢の業者さんに連絡して、約束をした。「今週末はどうかね?こっち来れる?」と業者さんがたずねた。「ええ、今週末軽井沢行きます」と返事をした。「じゃ、日曜日、おたくに行くよ」と業者さんが、こっちの都合も聞かずに言った。けれど私は然程気にせず、「じゃあ、日曜日、お待ちしてます」と言って電話を切った。夜になってウチの主人が帰宅すると、「軽井沢、どうなった?」と聞いてきた。「業者さんに連絡したわよ。日曜日に来るって」。そう伝えると主人は「日曜日の何時頃?」と質問した。当然の質問だが、私は「さあ?聞いてない」と答えた。主人は呆れた。「なんで聞かないの?だめだよ、折角来てもらっても買い物とかで留守にしてるかもしれないしさ」。それはそうだ。だけど、業者さんは何時に行けばいいか、とか、何時だったら行けるとか、聞いてこない。田舎は時間単位で行動しない暗黙のルールがあるのかもしれない。そこへよそ者の私が、東京の分単位で動く常識でもって、「11時半にいらしてください」なんて言いづらいくらいマイペースな業者さん相手のやり取りなのだ。だから聞かなかったのよ、と主人に言いたかったが、彼を説得できるような筋の通った言い訳には到底ならなそうだったので、もう残るはこの言い訳しかないと、私は大声で言った。「だって私は作家なんだから!」彼を説得できたかどうかは分からないが、黙らすことには成功した。この発言は、信じられないかもしれないがとても筋が通っているのだ。その訳は…。つづく。(by Anne)

メモ帳と万年筆
モレスキーヌのメモ帳、パーカーの万年筆、ペリカンのペンケース。これは私の「作家グッズ」で、持ち歩いている。


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