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2008年5月23日 (金)

ジャミラカレー/その2

(つづき)ジャミラは見て呉れだけでなく、性格も大人びていた。言葉のできない私をことあるごとに誘い出すような、面倒見の良さもあったし、お洒落でクレオパトラのように美しい彼女には沢山のボーイフレンドがいただけでなく、10歳も年上の彼氏とも対等に話ている様子だった。チヤホヤされて多少我が侭なところはあったけれどチャーミングで、まるで御姫様のような彼女は、お姫様にふさわしく、お掃除とお料理が、いくつになっても苦手だった。高校生にもなれば、私はパスタやサラダくらいはできるようになっていたが、ジャミラの方はてんでダメだった。18歳になってもパスタのゆで方も知らないと知った時だけが、唯一彼女が幼く見えた時だった。
私達が20歳になった頃の事だ。ジャミラはすでに実家を離れて広いアパルトマンに新しい彼氏と住んでいた。「私のところでディナーをするから、もし良かったら来て」という誘いを受けて、私は華やかな彼女に会うのを常々楽しみにしていたから、当然「行く」と答えた。招待客は10人程。一体誰が10人分のディナーを作るんだろう?と疑問に思った。ヌヌとか呼ばれていたお手伝いさんかな?前に招待された時は元カレが料理をしていたから、今回も新しい彼が用意するのかもしれない。しかし、テーブルに大きなお皿を運んで来たジャミラは、「これ、私が作ったの」と誇らしそうに言った。黄色いカレーだった。鳥の胸肉とバナナだけがゴロゴロと浮かんでいるカレー。私はこのカレーを忘れはしない。あまりの美味しさに一晩中、美味しかった、美味しかった、とオウムのように繰り替えたことも。唯一料理だけは、彼女に対して優越感を保っていた私の、最後の砦が崩されたことも。
そのカレーを、先日私はスーパーで思い出し、女友達に食べさせようと材料を買った。料理に慣れていなかったジャミラが作ったものだ。少なくともレシピは簡単な筈。鶏肉をぶつ切りにし、バナナもぶつ切りにし、ゆっくり炒めて甘さを出した玉ねぎに混ぜて、ココナツミルクとカレー粉、クミン、コリアンダー、生姜、ニンニク、塩、胡椒などを混ぜ合わせれば良いだろうと。一時間くらいで簡単に出来た。最後にドバッと白いすりごまを入れてみたらコクが出た。玄米と共にテーブルに出すと、女友達たちは、バナナの味の意外さに驚き、美味しいと言っておかわりをしてくれたのだった。
ところで、このジャミラカレー、ジャミラが作ったからそう呼んでいる。ジャマイカンカレーではありません。ジャミラは、「これ、私が作ったの」と誇らしそうに言ったあと、「キューバカレーよ」と付け加えたのだった。(by Anne)

シフォンケーキ
友達の『趣味の良いチンドン屋』も招いた。彼女が持ってきてくれたケーキは、新しい大丸の一階にある、キース・マンハッタンで買って来たそうな。見た目も可愛いけど、味も美味しい。後日、彼女から自宅でジャミラカレーを作ってみたとのメールが来た。ところが、「ココナツミルクが無かったから、豆乳で作ってみた。でも、バナナも無かったんでただの豆乳チキンカレーになったよ。しかもカレー粉も小さじ1杯分しか無かったので、ウコン、クミン、シナモン、生姜、ニンニクをガバーっと入れて、ジャガイモと一緒に煮込んだ」とある。結構美味しくできたらしく、「私って天才!」と自画自賛していた。でも、それじゃジャミラカレーじゃない。。。

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