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2008年5月22日 (木)

ジャミラカレー/その1

ジャマイカンカレーのことではありません。先日、外に食べに出かけてばかりいないで、たまにはウチで食べましょうということになり、女友達3人を招待した。招待したは良いが、ようやく肌寒い日々から抜け出した日で、衣替えの方は半分済ませてはいたものの、日々の食事は体が温まるものばかりをまだ作っていたからこうも突然暑くなると、メニューが思い浮かばない。シチューのようなものは作る気になれないし、グリルしたとしてもお肉は暑苦しい。お魚にするか、どうしよう。通常お客様をしても、メニューぐらいパッと浮かぶのだが、珍しく何を作ろうか迷った。とりあえず、スーパーに出かけていき、野菜のコーナーで人参やジャガイモやブロッコリーとにらめっこしてみた。しかしなかなかアイディアが浮かばない。なにか、もっと、夏の予感がするような、バカンスっぽいメニューはないだろうか。南国を思わせるような、…。私はエメラルドグリーンの海に囲まれた南の島を思い浮かべた。ココヤシの木やバナナの木が風でゆらゆら揺れる。あ!そうだ、ジャミラだ!ジャミラカレーを作ろう!16年くらい前に食べたカレーの記憶を、我ながらよく思い出した、と関心した。それはジャミラという友達が作ったカレーだった。
フランスに移住してすぐ、私は現地の中学校へ通わされたのだが、まず最初に、クラスメイトが非常に大人びていたのに圧倒された。中学生なのに大人の女性のようにお化粧をして、アクセサリーをつけて、当時流行っていたボレロやブーツをお洒落に着こなしているのだ。彼女達と並ぶと、私はまるで幼稚園児。自分の稚拙さを恥じて、こんなに素敵なクラスメイトでは、かりに言葉の壁が無くなったとしても友達にはなれないだろうと、彼女達に憧れながらも思った。1週間後、母は母の友人の家に私を連れ出した。「あなたと同じ年の女の子がいるから、紹介するわ」と母に言われて。いくらなんでも学校のクラスメイトみたいに大人っぽくはないだろう。お友達になれるかもしれないと期待した。母はアパルトマンのベルを鳴らした。中から、ハーイと聞こえる。私と同い年の女の子だろうか?どきどきした。ドアが開くと、金髪の長くて真っ直ぐな髪の毛をかきあげ、大きなピアスが光る耳をチラリと見せた背の高い女性が現れた。そして「あら、こんにちは」と平然と挨拶をしたので、私は母の友達、要するに私と同じ年の娘を持つ女性が出て来たのだ、と思った。しかし母は「こんにちはジャミラ」と言った。母の友達ではなかった。この女性が私と同じ年?目を疑った。クラスメイトの誰よりも大人びている。とても14歳に見えない。もしそうだとしたら、私はあまりに幼すぎる。日本に居る時はそれなりにマセていただけに、傷ついた。どうか、なにかの間違いでありますように。どうか、1歳でも2歳でも彼女の方が年上でありますように。そう願ってみたが、ジャミラの干支は猪。生まれ月は9月。私と全く同じ、14歳半だった。つづく。(by Anne)

ジャミラカレー

土鍋に入れて

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