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2009年11月

2009年11月26日 (木)

お行儀の基準

先日ワインスクールの旧クラスメイト&現在ママ友2人と自由が丘でランチした。
1人は生後3ヶ月の赤ちゃんのママ。もう1人は妊娠7ヶ月目。今までの、夜、ワインを片手に、のおつきあいはしばらくお休み。だもんで昼、ミネラルウォーターを片手に、となったわけだが、また新しいお友達ができたみたいに新鮮だった。
子育て話や妊娠話、出産ドラマなどで盛り上がってる最中に、3ヶ月のママが、あ、そうだ、と言って、大きなヴィトンのバック(ママバックがヴィトン!と一瞬心の中でビックリマークが弾けたのも束の間)から、包みを取り出した。私への、というか、ウチの子へのプレゼントだと言う。
私は嬉しくなって、「わあ、開けていい?」と聞いてから、すぐにベリベリと包み紙を破いて中の物を取り出した。2枚のタオルだった。ウサギさんのアップリケがついている。よく見ると、下の方にウチの子の名前の刺繍が入っていた。
「わあ、かわいい!ありがとう!刺繍の名前まで入れてくれたのね、嬉しい!」
私は即、横に居たウチの子にそのタオルを握らせた。大のタオル地好き。すぐにニギニギしはじめたのだった。
数時間後、彼女達と別れて家でホッと一息ついていると、昔の事を思い出した。
12歳頃だったか、クリスマス前のバレエのレッスンの後の事。先生が生徒みんなにプレゼントを配った。私は、この時も「なんだろう」とすぐにベリベリと包み紙を破り、中の物を取り出した。革細工のブックカバーだった。異国情緒あふれる少し大人びたプレゼントに、私の心は踊って「わあ、きれい!」と大きな声で喜んだ。すると周りの女の子達は私の方へ寄ってきて、「何だった?」、「ねえ、何だった?」と私の膝の上の、破れた包み紙の中を覗き込んだ。みんな自分のプレゼントを見れば良いのに、なぜ包みを開けないのだろう、と私は不思議に思った。すると後ろから夜会巻きを結ったバレエの先生の、ピシッとした声が聞こえた。
「あら、アンヌさんたら、もう開けちゃったの?ホホホ」
いじきたないわね、といわんばかりの「ホホホ」だった。私は自分の行動を恥じた。急に押し黙って、顔を赤らめながら、迎えに来た母の車に乗った。
車に乗ると母は、「あのプレゼントのことだけどね」と切り出した。すぐに包みを開けては行儀が悪いと、しかられるのだろう、とビクビクしていた。ところが、全く逆だった。「先生はああ言ってたけど、良いのよ。直ぐに開けたって。フランスでは、すぐに開けて、喜びをすぐに相手に伝える事が大事なのよ。」
すぐに開けるフランスの文化と後で開ける日本の文化。そのどちらが正しいとかいう話では当然ないが、母はプレゼントを受け取る時の作法として、率直に喜びを伝える後者の文化の方に共感を抱いていたようだった。それ以降、頂き物をしたら、堂々と包みを破るようになったのだった。勿論、喜びの証という称号を胸に。
というわけで、私はランチの最中に2枚のタオルを広げたのだが、ママ友2人の方は、お行儀良く日本式。私が彼女達に渡した包みは、破られることなく、きちんと鞄の中にしまわれたのだった。
(by Anne)

タオル2枚

2009年11月11日 (水)

フランス男は暇?/その2

(つづき)小津安次郎の、どの作品だったか覚えてないが、こんなようなシーンがあった筈だ。
中年の男が3人集まって、小料理屋のお座敷で飲んでいる。そこへ高橋とよ扮する女将さんが注文を取りに来るかなにかで顔を出す。恰幅の良い女将さんだ。悪ふざけの延長で、中年男達は女将さんをからかう。「おまえさんのところは男の子だろう?」と。女将さんは、「ええ、ええ、男の子ばっかり3人も」と答える。中年男達は、「そうだろう、そうだろう」と納得する。
高橋とよの風貌を見れば納得も当然。
女性が強いと男の子、という説は、こんな映画の作品中でも語られている。
ところで、その作品、『秋刀魚の味』かと確信していたけど違うようだ。『秋日和』でもなさそうだし。。。
一体どの作品だったんだろう?
(by Anne)

2009年11月 7日 (土)

フランス男は暇?/その1

「ああはなるまい」。
母親になったら子供の話しかしなくなった友達を見て、思った数年前の私の感想だった。
ところがいざ私の番になると、子育て初体験ということも手伝って、頭の中はウチの子のことだらけ。まさに、寝ても覚めてもだもんだから、当然、誰と居ても子供の話になってしまって、ああ、結局ああなった、と頭ポリポリ、照れ笑いする私なのだった。『memo日和』もママブログ化してゆくだろう。ワインと映画はしばしお休みかな。
と、いうわけで、子ネタです。
臨月をパリで過ごしていた私は、毎日公園に行って、先輩ママや先輩赤ちゃんを観察していた。フムフム、だっこはああやるんだな、バギーは三輪も良さそうだな、ちょっとぐらい泣かせっぱなしでも平気そうだな、などなど。まあ、それにしても子供の多いこと!そして女の子の多いこと!子供服のお店に入れば、女の子用の、まるで砂糖菓子みたいに、カワイーイ、本当にカワイーーーイ、おベベばかりが並んでいること!
東京の私のまわりの子供達は、ほとんど男の子。
いったいどうして?
以前に幼馴染みのマクロビ教室で聞いた話を思い出した。
「本当に最近は男の子、多いですよね」。幼馴染みは受講生達を前に切り出した。「やっぱり、男の人が疲れてるのかしらね」。
私は驚いて幼馴染みの顔を見た。疲れてるとか、いないとか、そんなことが生み分けに関係するのだろうかと。しかし彼女は続けた。
夫婦の間で、男の人が疲れていると男の子、女の人が弱ってると女の子、が生まれやすい。逆に言うと、男の人が強いと女の子、女の人が強いと男の子、が生まれやすい。というのだ。
だから、女の子が欲しければ、旦那さんに元気の出る(マクロビ概念で言う「陽性」の)、濃いお味噌汁を飲ませると良い、と教えた。するとその場にいた受講生の一人が誇らしげな笑みを浮かべている。なんだろうと思ったら、お腹に双子の赤ちゃんがいて、女の子、だという。上に2人男の子がいるから、今度は女の子が欲しいと思って、旦那さんにお味噌汁を濃くして出しました、と言うのだ。
最近の男の人は働き過ぎで疲れている上に、食生活が整っていないから、よけい疲れちゃってるのよねと、幼馴染みはとまとめた。
私はパリの公園で女の子達がはしゃぐのを眺めながら、っていうことは、やっぱりフランス人の男性は暇なのかなぁ、と考え始めた。たしかにプライベートを大切にする彼らは、日本のサラリーマンみたいに終電で帰ってきたり徹夜があったりすることは、まずない。家族と共に過ごす食事の時間や休暇が最優先。日本の人はなんでそんなに働かなきゃいけないのか、てんで分からない、といった風で、挙げ句の果てに、要領が悪いんじゃないかと笑い飛ばされてしまう始末だ。
というわけで、日本の感覚で見たら、当然、フランスの男性は、暇。当然、フランスの男性は疲れていない。幼馴染みのマクロビ理論でいくと、当然、女の子が生まれやすい、ということになる。
ある日、その公園の前のビストロでランチをしたことがあった。妹と、友達のセブとリンダの四人で。リンダは3週間前に出産したばかりなのにピンピンしていた。赤ちゃんは人にあずけて仕事に復帰。もう?と思ったが、パリではよくある事らしい。赤ちゃんは、「当然」女の子。私はリンダとセブに、『フランスの男性は暇だから』説を語って聞かせた。
「あなたの彼も、日本人みたいには仕事してないでしょう?」と聞いた私に、リンダは「そうかもしれないわね」と、半信半疑な様子であまり興味さなそうに返事をした。
その横で、大きなステーキにグサグサとナイフを入れていたセブは、いったん手を休め、ぼんやりとした口調で、こう言った。
「うーん、なるほど、たしかにね、納得だね。僕は仕事とっても忙しいからね」。
大爆笑だった。パリジャンらしい、皮肉。
セブの子供は男の子。だからそれはそれは、忙しくお仕事してるんでしょうよ…。
な、わけない。彼の仕事っぷりといったら、それはそれはスローテンポなんですから。
私は彼らと別れた後、やっぱりあの説はガセネタだったのねと納得して、家路についた。
その日の晩、フランス人の儘父が、私の大きなお腹を見て、よくそんな状態を我慢できるね、とさんざん褒めてくれた後、ボソッと一言つぶやいた。
「迷信かもしれないが、フランスでは昔から、弱い方が生まれる、って言うんだがね」。
夫婦の間で、弱い方の性別が生まれる…。あれ?どうやら幼馴染みのマクロビ生み分け説は本当なのかもしれない。つづく。
(by Anne)

ホクロウ
実家の近所に、それこそカワイーイ子供服ばかりのお店を見つけた。臨月、私は何度となくそこへ足を運び、チョコチョコ買いためていた。お店の女の人もすっかり私の顔を覚えてくれるようになった。先日、母がウチの子のためにそのお店で洋服を買うと、出産祝いにプレゼントしてくれたのが、これだ。なんだか、ふくろう、というか、みみずくというか、ちょっとヘンテコリンなぬいぐるみ。見れば見るほどカワイイ。妹はたまに日本語が変なになって、「ふくろう」を「ほくろう」と言う。このぬいぐるみ、まさに、「ほくろう」といった感じだ。

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