シネメモ2008年初夏/その2
なんとあの『セックス・アンド・ザ・シティ』がスクリーンデビューすると知って、早速試写会へ。数年前に私がDVDで観た時は、なんて楽しませてくれたことだったろう。それに当時いろいろな女友達会う度に、このドラマの話が話題に上らなかったことはない。一体どれだけの女性が励まされたり、パワーをもらったことだろう、とつくづく思うのだ。『セックス・アンド・ザ・シティ』は、単に下ネタトークを炸裂する品の無い女達の物語では決して無い。ニューヨーク特有の知性とセンスが光る、ブラックユーモアのスパイスがメチャメチャ効いたトークが炸裂するのであって、その点でいえば、ニューヨークのジューイッシュのエスプリにメチャクチャ近い感覚で描かれたドラマだと思うし、もっと言うなら、登場人物の4人の女性は、ウディ・アレンの娘達でしょ、と思うわけなのだ。おまけに、全94話にも及ぶ長い物語の始まり、つまり起承転結でいう『起』の部分はセックスの話が多いが、物語が進行するにつれて、テーマは恋愛観へと移行してゆく。最後の方では心うたれるシーンに幾度も出くわすわけなのだ。この物語は、下品だのなんだの、というレベルのものではなくて、もう、本当に、30代〜40代に代表される大人の女性達の、リアルなのだ。同世代の心を掴まない筈が無い。
と、前振りが長くなったが、映画版の方は、ドラマが1話が60分未満とやや私は欲求不満だったのに対して、2時間30分と、長い間楽しませてくれる仕上がりになっている。前半はライトでトレンディー。おなじみのテンポの良い会話が飛び交い、まるでファッションショーを観ているかのように華やかだ。後半はディープでラブリー。4人それぞれの恋愛の神髄に迫っていき、何度も何度も目頭が熱くなる。見終わった後の爽快感は、ホット・ヨガで沢山体を動かして汗をかいた後に似ている、とちょっと思った。ちなみに、4人の中で誰が好き?とよく人に聞く。幼なじみのY子は「当然サマンサでしょ!」と言い、友人の45歳の男性も、サマンサだと断言していた。確かに彼女の徹底振りはアッパレでかっこい。この映画で50歳を迎える彼女には、盛大な拍手を送りたいと心から思うかたわらで、私は、逆の意味で徹底している、常に愛に真剣な、シャーロットに痛く心打たれる。でも、ミランダの皮肉に勝るものはない。映画の最中では周りを気にして無理だったが、DVDをウチで観ていた時は何度手を叩いて喜んだことか!(by Anne)

『セックス・アンド・ザ・シティ』/8月23日より、日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー。
監督・脚本:マイケル・パトリック・キング、配給:ギャガ・コミュニケーションズ
http://sexandthecity-movie.gyao.jp/
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